• 2017/03/31

高知に「スポーツ鬼ごっこ」を広めたい!体育教師 山﨑功一さん

「スポーツ鬼ごっこ」ってなに? 「スポーツ鬼ごっこ」ライセンスを取得しその普及に努めている山﨑功一さんに、その魅力やルールなどお話を聞いてきました! そして記事の最後には衝撃の画像が!!!

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運動が苦手な子でも楽しめる!
子供たちを成長させる古くて新しい遊び「スポーツ鬼ごっこ」

 

長らく高知で、小学校体育を中心に教鞭を執られてきた山崎功一さん。
昨年スポーツ鬼ごっこの2級公認指導者・審判員のライセンスを取得し、現在その普及に努めていらっしゃいます。

スポーツ鬼ごっこの魅力と、山崎さんが携わるようになった経緯を、インタビューしてきました!

 

まず、スポーツ鬼ごっことは何ですか?
名前から何となくは想像できるんですが、具体的に、普通の鬼ごっことどう違うのでしょう?

 

簡単に言えば、陣取りゲームのようなものですね。
詳しくは公式HPを見てください(笑)

 

短かっ!!! そんな投げやりな!

・・・まあ、いいですよ、HP見てみます(笑)

 

ルール説明(基本の7つのルール)

  1. 時間内に宝(トレジャー)を多くハントしたチームが勝ち。
  2. 相手の宝を取りに行きながら、自陣の宝を守る。
  3. タッチする時は、必ず両手でタッチする。
  4. Tエリアの内側に守りの選手は入ってはいけない。
  5. センターラインを超えて敵陣に入り、相手にタッチされたら自陣のSエリアに戻り再スタート。
  6. 敵陣のSエリアに入ると相手からタッチされない。
  7. タッチする時に、押したり、叩いたりしてはいけない。

 

試合時間、プレイヤー数、審判員

時間:5分×2(ハーフタイム2分)
プレイヤー数:7人制(1チーム10~12人)
審判員:主審1名・副審2名・スコアラー1名

 

出典:「スポーツ鬼ごっこのルール | 一般社団法人鬼ごっこ協会 」(http://www.onigokko.or.jp/cn15/pg81.html

 

まあまあ、細かいルールはさておき・・・私が伝えたかったのは、とにかく、非常に楽しいということです!運動が苦手な子でも楽しめる!
これは、高知でも広める価値があるなと。

 

2チームに分かれて互いの宝(トレジャー)を取り合うタイプの鬼ごっこで、一度タッチされても自陣に戻れば生き返ることができる、などが特徴です。

ゲームを繰り返すうちに子供たちは、「1人ではできない」「戦術がものを言う」ということを理解し始めます。そしてチーム内で作戦を練り始めるんです。そこに、このゲームの楽しさがあると思います。

実際、一度でもスポーツ鬼ごっこを体験した子供たちからは「おもしろかった」「またやりたい」という声が、たくさん挙がっています。

 

なんだ、ちゃんと説明できるじゃないですか!
最初からちゃんとやってくださいよ(#・∀・)

 

子供たち自身に戦術を考えさせる、というところが特徴的ですね。
例えばサッカーのヨーロッパ強豪リーグでは、ジュニア世代から戦術学習を行なうという話を聞いたことがありますが、そういった「スポーツIQ」や「戦術理解度」を、早い段階から鍛えるといった目的があるのでしょうか?

 

違う!!

 

 

ビクッ…

 

 

戦術学習ですよ、と持っていくんじゃないんです!子供たちが自然に、相談し合うようになっていくんです。
「スポーツ」と付いてはいますがあくまでも「鬼ごっこ」、「あそび」ですから!

 

あ、ああ・・・そういうことですか、なるほど。

(そんなに怒鳴らなくても・・・)

 

一回目はルールを教えただけの状態で、とにかくまず、やらせてみる。
当然うまくいかないので「じゃあどうすれば勝てるか、話し合いしようよ!」と、子供たちは自然に作戦を相談し始める。そこに我々は、作戦を書き留めるノート「作戦カード」をポンと渡す。すると子供たちは、次々に作戦を思いつき、書き込み始めるんです!

何度もいいますが「鬼ごっこ」ですから、競技ではあるけど「遊び」の延長なんです!
大人からこうしろああしろとは言わずに、子供たち自身が工夫し、コミュニケーションすることが大事なんです!

 

わかりましたよ。口うるさいオッサンだなあ・・・。

(なるほど!さすが山崎先生ですね!)

 

本音と建前が逆になってるぞ。

 

ああっ、しまった。

 

「スポーツ鬼ごっこ 作戦カード」作戦を書き留めるファイルノート

 

作戦カードは各チームごとに配られ、子供たちが、自分たち自身で編み出した作戦を書き留める。

 

子供たちが自然に、自分たちの役割を作り始める
チームワークから芽生える役割意識、自己肯定

 

野球、サッカー、バスケのように競技として確立していて、フォーメーションや戦術パターンがガチガチに決まっているものではないんです。
それは子供たちが、誰とチームを組むかわからないけど、組んだ相手の特性などお互いにわかってきて、そこからそれぞれの役割を生み出すんです。

宝(トレジャー)を獲った子供が偉いんじゃなくて、誰かがガードしてくれないと獲れないからガード役が生まれたり、おとりになる子供が出てきたり・・・そうそう、大人から「こういう作戦があるよ」と紹介したことは一度もないのに、自然とどのチームからも「おとり」という言葉が生まれてくるのも、面白いですよね!

こういうガード役やおとり役の重要性に気づいて、それぞれチームに貢献する喜びが生まれますから、「運動の得意な子ども1人の力で勝つ」ということがなくなってきます。全員に役割意識、勝つ喜びを持たせてやれるんです。

 

なるほど。
そのとき組んだチームメンバーによっても、作戦が変わってきたりするんですね。

 

そうそう!何回かやっていくうちに、

「あの子は、こういう動きをする癖があるな」とかわかってきて、「じゃあこうやってブロックしよう」と陣形を工夫したり、「この子はさっきおとりになったから、今度は裏をかこう」と対策を練ったり。体格の大きい運動神経のいい子があえておとりになって、その間にノーマークだった子が間を抜けていったり。

運動が苦手な子でも女の子も男の子も、全員に役割があるので、仲間外れがいなくなります。このゲームをした後は、子供たちが仲良くなりますね!

 

子供たちが書き込んだ作戦の内容。 作戦名(おとり) / 作戦について(おとりを使って行く。)

 

作戦名(デ1左ンス) / 作戦について(マンシーマンデ1左ンスで相手をかためる。)・・・「マンツーマンディフェンス」と書きたかったのでしょうが、どうみても「マンシーマンデ1左ンス」

 

作戦名(移動作戦) / 作戦について(いっしゅんで移動する。)・・・このクラスにはテレポーテーターがいるようです。

 

一番印象的だった、ある子供のコメントがあります。

「バスケとかサッカーは苦手でやる気が起きなくて、また体育か・・・と思ってたけど、スポーツ鬼ごっこは楽しくて点を取りたいとか作戦を考えたいと思い始めて、他のスポーツも頑張れるようになりました」

と、言ってくれたんです。
この子は運動が苦手で、体育の時間はいつもやる気がなかったんですが、スポーツ鬼ごっこを教えてからは、目の色が変わったように楽しそうに過ごしてくれるようになりました。

 

なるほど。運動の得意不得意で勝ち負けが決まらず、すべての子供に役割とチーム貢献があるから、みんなが楽しめるんですね。
子供たちは自分なりの役割を探して工夫し、チーム戦術を相談し合うことで、一人ひとりが成長しコミュニケーション能力も上がるという訳ですね!

だんだんと、僕にもスポーツ鬼ごっこの素晴らしさがわかってきましたよ!

 

遅いよ。

 

きっかけはネットで検索。
「これはおもしろい」と思って即!行動、資格取得へ!

 

山崎先生がこのように、スポーツ鬼ごっこを授業に取り入れようと思われたのはどうしてですか?
そもそも、どこで知ったのですか?

 

「鬼ごっこ」というのは、不易と流行じゃないですけど、昔からず~っとやられてて、今でも子供たちは大好きな遊びじゃないですか。平安時代からあるらしいし。
そんな鬼ごっこをネットで検索したときに「スポーツ鬼ごっこ」を見つけて、「これはおもしろいじゃん!体育の授業でも使えるし」と。

思い立ったら即!行動なんで、すぐに資格を取りに自費で東京まで行きました。

ちなみに、全然関係ないけど鬼ヶ島にも行きました(笑)
やはりルーツを探らなければ、というかついでにそこまで行くぞ!ということで。

 

(それは、ただの観光では・・・?)

 

鬼ごっこ協会会長・羽崎泰男さんの著書。「けいどろ」や「かくれんぼ」も、形を変えた鬼ごっこであると紹介されている。

 

山崎さんが鬼ヶ島へ行ったときの資料。うん・・・楽しそう。

 

2014年8月に3級を、2016年1月に2級を取得しました。

2級を持ってれば愛好会を立ち上げることができるんです。
現在高知には僕を含めて2人のライセンス取得者がいて、この2人で高知にスポーツ鬼ごっこを広めていこう、と活動しています。いかんせん2人しかいないのでなかなか進みませんが・・・。

 

スポーツ鬼ごっこ 公認審査員のビブスを着て、自慢してくれました。頼んでもいないのに。

 

後ろ姿。「ONIGOKKO」の表記からも伺えるように、国際大会なども開かれているそうです。

 

先日はNHK高知放送局の「こうち情報BOX」と「こうちいちばん」という番組で、小学校における取り組みが放送されました。
こうやって少しずつでもスポーツ鬼ごっこが認知されて、広まっていくといいですね。

 

TV番組で紹介されたときの様子。

 

スポーツ鬼ごっこが紹介されたときの録画を、見せて頂きました。

 

子供たちのことばかり話してきましたが、大人など、幅広い年代でできるんです。
大人の選手で構成されたクラブチームが年間成績を競い合う「ONIリーグ」もありますし、そこから日本代表選手を選び、国際大会にも出場しています。
スポーツ振興や地域振興、文化振興をビジョンとして掲げているんです。

 

 

企業研修なんかでも行なわれてるんですよ。
考えてみれば「チーム内で戦略を相談しあい、一人ひとりの役割を責任をもって果たす」というのはスポーツに限らず、会社などの組織全般に必要なことですよね。
大人にとっても、大事なスキルが育まれると思います。

 

子供たちの教育にとても良くて、幅広い年代でできて、とにかく単純に楽しい!
このスポーツ鬼ごっこを協賛、支援してくれる企業様は、ぜひこちらまでご連絡ください!
響建設(「ふるさとと」の運営会社)様も、何とぞよろしくお願いします!

 

確かに宣伝していいとは言ったけど、すごいグイグイ来ますね。

 

最後に、関係ないけど・・・

 

ここで唐突に、この記事を読んでる皆さんにお話です。

今回の記事、インタビュアーである僕(chochono)が、取材対象の山崎功一さんに、やけに馴れ馴れしいと感じませんでしたか?
馴れ馴れしいどころか、disり過ぎというか・・・。

実は僕と山崎先生は、僕が小学校3年生時の、生徒と先生の間柄なのです!

 

30年の時を経て、この2人が・・・

 

こうなりました(笑)

 

いろいろと辛辣なツッコミを入れてきましたけど、本当は、今日ひさしぶりに先生にお会いできてすごく嬉しかったんですよ!
山崎先生からは、大切なことをたくさん教わりました。

 

ええと、確かご自分のことを・・・「ハンサム山崎」とか「男前山崎」とか「2枚目山崎」とか・・・あれ?

 

・・・ろくでもないことばかりですね。

 

・・・。

 

子供ながらに先生をおだてるために、言われた通り呼んであげてましたけど、内心は・・・

 

あのなぁ・・・(笑)

 

 

 

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