• 2018/10/23

高知出身・高知在住の漫画家 森田将文先生

2018年9月まで週刊少年チャンピオンで「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」を連載されていた、森田将文先生へのインタビュー。 中学高校の同級生であるライター・かみりんごだからこそ聞ける「えっ、そんな話が?」「こんなことまで?!」 ファン必見の内容です!

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「まんが王国」と呼ばれ、毎年「こうちまんがフェスティバル まんさい」や「まんが甲子園」などまんが関連のイベントを多数開催し、何人もの有名漫画家を育ててきた高知県。
今回お話をうかがうのは、その高知県出身であり、高知に住みながら週刊少年チャンピオンの連載漫画「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」を生み出した森田将文先生。
そんな森田先生と私かみりんごは、実は中学高校と同じクラスの同級生。
しかもなんだかんだで卒業後もお会いする機会が多く、気心知れた相手である。(一方的な思い込み)

怖いもの知らずな私は、森田先生を「私の自宅でインタビューするので、来ていただけませんか」と自宅へ呼びつける。(車で1時間ほど)
しかし、とても人の好い森田先生は「いいっすよ!」とはるばる遠方からいらっしゃってくださいました。

そんなこんなで「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」のお話や、普通では聞けないことをゆったりまったりうかがいました!

※当記事内のマンガ画像は購入した雑誌誌面を撮影した物を使用しており、決して違法複製ではありません。また出展元を明記するなど、著作権法の公正な引用方法を遵守した上で掲載しております。

森田先生、呼びつけられたうえに……

──今日はいろんな意味で本当にありがとうございます。それでは、まずお写真を……
あの……できれば顔は写さない方向でお願いできますか?

──わかりました。そしたら、うちの画用紙でお面を作っていただくのでどうでしょう(さらに厚かましい)
えっっ、ここでお面ですか! やりましょうか。(超絶いい人)

──お面の顔はお好きなキャラでいいのでお願いします!
じゃあ自画像にします!

お面を作らされる森田先生。手前の観葉植物がいい感じに邪魔。

──この額の文字はなんでしょう
これは「生」ですね。生きているってことです。これで顔隠れますかね。

──バッチリです! 本当にありがとうございます


森田将文
高知県出身高知県在住。漫画家、イラストレーター。「第20回黒潮マンガ大賞」大賞受賞。週刊少年チャンピオン「王様日記」でデビューし、代表作は「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」。
●森田先生のTwitter
https://twitter.com/mo___om

●出陣★昆虫武将チョウソカベ!
高知の名将「長宗我部元親」がなんとテントウムシになって現代に転生! 中学1年生の夢見獏を家来に、天下統一を目指す昆虫コメディ。1巻・2巻(電子書籍のみ)発売中。3・4巻は電子書籍として2018年11月8日(木)配信予定。
1話試し読みはコチラ→http://arc.akitashoten.co.jp/comics/chousokabe/1

「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」は、こうしてできあがった!

──「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」の構想ができたのは、いつごろでしょうか
2017年の7月に連載を開始したんですが、2016年の11月のまんさいのときには「武将が昆虫になる話ってどうだろう」ほかの先生方に相談した覚えがありますね。年明けまでに1話目のネームを提出して、連載が決まった記憶があります。

──殿(チョウソカベ)をテントウムシにしたのは?
「お日様に向かいます!」みたいなコマを描きたかったんですよ。結局やらずじまいでしたが……。(笑)

チョウソカベこと「長宗我部元親」 画像出典:出陣★昆虫武将チョウソカベ! 1巻表紙イラストより

──この武将をこの虫にっていうのは、どのように考えられてたんでしょうか
危険とか美しいとか女性らしいとか勤勉とか、キャラに合ったキーワードでそういう虫がいないかと探しました。虫のイメージとこんなキャラにしたいというイメージをあてて探していく感じでしたね。

──豊臣秀吉がカマキリだったのは意外でした
正直カマキリしかもういなかった。(笑) スター昆虫って実は少なくて。ネタはいっぱいあるけど昆虫が足りなくなって……オオクワガタ・コクワガタ・なんとかクワガタみたいな亜種を出して行くとかにしないといけなくなり。チョウチョも種類はいっぱいあるんですが、ひっくるめてチョウチョだし。

──確かにカメムシとか出すわけにもいかないですもんね
ゴキブリなんかも出せたら幅が出てくるかなと思ったりしてたんですが、やっぱり色々とハードルが高くて。絵的にも「うわーゴキブリ!」という方もいらっしゃるだろうし。そもそも昆虫自体が嫌いっていう方もいらっしゃるし。それに、実は「昆虫がすごく好きだから昆虫武将にした」というわけではないんですよ。

──えっ!
昆虫になったのは、いろいろ考えた結果なんですよ。犬だったら柴犬やチワワでやるか、とか。猫か?とか。でも、犬や猫じゃ種類がすぐ足りなくなりそうだなって思って。それにもうすでに動物漫画の名作がいっぱいあるし。武将が転生してきて「僕らが気づかないところで天下取りをしていても不思議じゃないものってなんだろう」と思ったときに、昆虫だったら森の中で合戦してても人間は気づかないし……と思いついた感じですね。

キャラクターに水着を着せるときの気持ちとは

──2巻の最後が水着でしたが、これはひょっとして噂のお色気回ですか?
「水着やる~?」みたいな感じで決まりましたね。(笑) 僕とお色気は縁遠いので、やってもなーとは思ったんですが……。今の若い子がどんな水着を着てるのかが分からないので、かなり調べました。

──森田先生はどんな水着がお好きなんでしょう
僕はビキニとかかな? スカートついてたりするとテンション下がるよね。(笑) でも自分が水着をキャラに着せるときにはスカートはつけたい、やっぱり。「俺の大事なキャラクターの肌は見せられないぞ!」っていう強い気持ち。(笑)

画像出典:出陣★昆虫武将チョウソカベ! 2巻 26万石 扉より

──森田先生はTwitterをされてますよね。前に秘境でネームをされていたのを拝見したんですが、これはどこでしょうか
あれは祖谷渓谷です。

──なぜそんなところでネームを?
気分転換です。フフフ。吉川村天然色劇場でもネームをしてましたね。長い雲梯があるところです。挑戦してみたんですが、1個しかできなかった。(笑)

──ところで、これだけは質問しておきたいんですが……食べたことのある昆虫はいますか?
えっ……食べたことのある虫はいませんね。蜂の子とかなら食べてみたいかも。

──今回出てきた武将の中だと……
バッタ(シマヅヨシヒサ)?くらいかな。まぁ、普通食べたくはないよね。(笑) 昆虫食の人の番組を観ると、毎回旨そうだなとは思うんですが……。でもやっぱり食べなくていいもんなら食べたくないよね!

──すみません、バッタのご用意がなくて……。繰り返し聞きますが、昆虫が特別に好きなわけではなかったと
いや、なくていいです!(笑) あっ、そういえば連載始まってからは虫を殺さなくなりました。この夏は蚊(モウリ)も殺しませんでした。

歴史の面白さのすそ野が広がってくれれば

──連載中に特に思い出に残っていることはありますか?
やっぱり最終章になだれ込むのがすごく急激だったことですね。終了するのが決まったのが武田信玄との戦いが終わる回で、そのときに「あと11回で終わりです」って言われたんですよ。「11回! やばい!」と思って、早速最終章と最後の戦いへと話を進めなくちゃいけないなと。

──それは大変!
そのときに11話あるうちの前半は話がてんこ盛りになってしまっても、最後のほうの展開は薄めてしまったらだめだと考えて、後ろから逆算すると5話分しかなかったんですよ。その5話で最後の展開までたどりつかなければならないので、極力入れたかった内容を入れつつ、どうにか終わらせるようにと悩みました。まずはやり残したことを箇条書きにして、どこで回収していくかを考えて。殿や獏たちの戦いが描ければそれでいいとは思っていました。

──ファンからの言葉でうれしかったことは?
基本的にファンレターはありがたいのですが、特に小学生からもらえるとうれしいですね! 普段漫画をそんなに読んでいないような子供たちから声が届くという経験があって、「ああ、連載漫画を描いてよかったな」と思いました。「初めて長宗我部元親という人を知りました!」って言われると、「そう! これ! これがやりたかったの単純に俺は!」って。歴史研究家の方たちを唸らせるというよりも、子供たちがこの漫画を読んで歴史の面白さのすそ野がちょっと広がればいいなという気持ちで描いてました。

本編には顔が出てこなかったあのキャラが……!

──3巻4巻が発売されるにあたって、見所を教えてください
やっぱり主人公の獏君の戦いや成長かなと思います。

──武将たちは?
武将たちは一回人生終わって転生しているので成長してとかいうのはおこがましいし、描こうとしても描ききれないので。

──登場しなかった戦国武将で、出したかったなと思うのは?
一番出したかったのは、チョウソカベの息子たちですね。彼らの人生が描きたかったです。島津との戦いも描きたかったし、三好氏や十河氏も出したかったし、やりたかったことは山のようにあります。

──息子たちというと、最終回のこのコマですか
後ろ姿では出てきてますね。この「フン」っていうのが三男。息子たちもテントウムシですね。連載中に三男が幽閉されていた神社にも行ったことがありますね。

画像出典:週刊少年チャンピオン「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」2018年42号401ページより

──わかりました。それでは、今ここでチョウソカベの三男を描いていただけますでしょうか(無茶ぶり)
ここで!? デザインを全然考えてないんですがどうしましょうか。(苦笑)

──今の思いをぶつけてください! ちなみにテントウムシの種類は?
確かジンガサハムシっていうやつかな? 金色でちょっと透明なやつですね。

ジンガサハムシ(写真提供「 photolibrary 」様 画像をクリックするとサイトへ)
「うーん……あんまりよくないね」と言いながらも描いてくださる先生。

──無理矢理描いてもらってすみません(今更しおらしくなる)

そして完成! 三男・ツノチカタダ。

──すごい、素晴らしいです!
うわっ、ダッサ!(笑) いいかなー……。(納得がいってない) 世に出せるほどのもんじゃないです……。

──鎖がついているんですね
親父(長宗我部元親)に幽閉されたことを怒ってるんで、転生しても外しませんみたいな感じです。このまま親父に会いに行きたいと。ちなみに次男もこの三男と同様に父親との関係が最悪だったということもあって、父と息子たちの和解というのを描きたかったですね。

──今後どういう漫画が描きたいですか?
ド・ファンタジーがやりたいとは思っています。魔法とか剣とか出てくるということではなく、現実世界ではない舞台の漫画が描きたいです。

──次は昆虫出てきますか?
出てこないです!(笑) いやー、昆虫はちっちゃすぎましたね。画面づくりが非常に難しかったです。キャラ的なものは出てくると思うんですが、人間と同じ頭身感のものを出したいと考えています。

森田先生、本当にありがとうございました!

森田将文先生 イベント情報

・2018高知のまんがあれこれ展&高新まんが道場30年記念展
開催日時:2018年10月13日(土)~11月25日(日)9:00~18:00(休館日:毎週月曜日、10月27日(土)15:00~18:00、10月28日(日)) ※観覧料無料
開催場所:横山隆一記念まんが館企画展示室
URL:http://www.kfca.jp/mangakan/?p=1628

 「出陣★昆虫武将チョウソカベ!」の原画や、完成原稿が展示されます

・こうちまんがフェスティバル2018 まんさい
開催日時:2018年11月3日(土)~11月4日(日) ※入場料必要
開催場所:高知市文化プラザかるぽーとほか
URL:http://mansai.org/

 正木秀尚先生のブースで、森田先生が両日参加予定

・正木秀尚先生ライブドローイング(まんさい関連イベント)
開催日時:2018年11月3日(土) 10:30~12:00
開催場所:金高堂本店ウッドデッキ

 ゲストとして、森田先生が参加されます

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この記事を書いたヒト

かみりんご

ふたりの子供(姉・弟)を育てながら働く、ゆるだら兼業主婦。トリュフを探す豚のように、おいしいものや楽しいことに貪欲です。料理を作ってストレス発散する日々。