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私はもともとアクセサリーには無頓着な人間。持ってるものといえば、母から厄除けにもらった金のチェーンネックレスと、祖母から成人祝いにもらったパールのネックレスだけ。
しかし、セレクトショップ「Pensees(パンセ)」との出会いで、いきなり私のイヤリングコレクションが増えてしまったのである。もちろん品物は美しいが、それ以上にオーナーである河野里紗さんの撮る写真と添えられた文章がめちゃんこ素敵で、すっかり虜になってしまった。
そんなこんなでジュエリー音痴の私を一瞬で悩殺してしまった「Pensees」のオーナーである河野里紗さんに、石にまつわる不思議な話や、母と仕事を両立することの大変さなど、様々なお話をうかがった。(オーナーと母とモデル、三足のわらじを履く才色兼備な美女!)
息を飲むほど美しい作品の数々。(Penseesより)
──河野さんがお店を立ち上げようとしたきっかけを教えてください。
今取り扱っているジュエリーは、義理のお姉さんである『kusa』さんという方が作っているんです。そのジュエリーが出会った時から本当に大好きで。
──すごく個性的ですよね。
kusaさんの選ぶ天然石が独特で、普通なら嫌がられるクラック(ヒビ)や内包物が入っている石も使われていて。それをうまく組み合わせ、美しくみせる。そういうところがもっとも個性光るところではないかと思います。kusaさんのジュエリーを身につけていると、今までの経歴のどの職場でも「どこのジュエリーですか?」って聞かれるんですよ。で、紹介するとみんなファンになってしまって。それを目の当たりにして、「もっといっぱいジュエリーを借りて、自宅で展示会をしてしまおう」と思ったのがきっかけですね。皆さん実物を見て買ったほうが楽しいと思いますし、私もたくさんの作品が見られますし。(笑)
左:グリーンアパタイトとプレナイトの作品。クラックが見られます。右:アメジストには内包物が。どちらも魅力的!(Penseesより)
──それは楽しそうですね!
展示会をやるうちにどんどんお客様も増えていきまして。そうしたら、自分の住んでいる場所だけではなくもっと広めていきたいなと思い始めたんです。お客様が増えることによって、よりジュエリーのデザインに幅が出てくるんじゃないかっていう気持ちもあって。私はデザインのファンだから、その当時取り扱っていたシンプルなデザインだけじゃないものがもっと見たいなっていう気持ちがあったんです。
この日も、ご友人にジュエリーを見てもらっていました
──どんどん欲が出てきたと。
もっとkusaさんに、好きなだけ自由に作品を作ってもらいたいなと。そうするにはどうしたらいいんだろうと考えたら、「あ、自分が売ったらいいんだ」って気づいたんです。kusaさんがやっていたネットショップを手伝えばいいんじゃないかとも思ったんですが、やっぱりそこはアーティストに対する敬意があって自分でお店を開くことにしました。「私はただ大大大好きです」っていう気持ち悪いくらいの感情を自由に表現できるほうが自分も楽だし、責任も感じますし。
素敵な笑顔で、kusaさんの作品について語る河野さん。
──好きな気持ち、バシバシ届いています。
kusaさんに相談したところ、「自分は作るほうに専念して、お店をやるなら任せる」って言ってくれたから、よしじゃあちょっとやってみようという流れで。
──お子さんがおふたりもいらっしゃるのに、よく決断しましたね。
やろうと思ったときに、子供がたまたま成長してくれてたっていう感じですね。立ち上げたのは1年前だから、年中と小学校1年生だったんです。働きやすい環境を子供にも協力してもらって作ってきていますね。
──なんて理想的!
私の場合「任せられるなら全部やります」という性格なので、どんどん仕事を請けてしまってずぶずぶになっていくことは読めていたんです。だから最初に主人には「ネットショップを始めるその日から1年間は、えらいことになるかもしれないけど大目に見てください」っていう約束をしました。
──私の祖母の名言で、「女性は二役までしか完璧にできない。だから母・妻・仕事の3つになったら限りなく手を抜きなさい」っていうのがありまして。
まさにそれです! 子供に勉強を教える時間とか、餃子を一緒に包むとか、ハンバーグを一緒にこねるとか、そういう時間がなくなりましたね……。
──一番思い入れのある石は?
シトリンです。お店を始めてから、初めて自分で石を選んでジュエリーに仕立ててもらった石でもあって。不思議なことに「Pensees」でシトリンを買ったお客様は、いいことが起こることが多いんです。仕事でプラスのことがあったと言ってくれたり。
──私もシトリンをつけてたら結構やる気が出ます!
でしょ? 多分いいことを呼んでくれますよ。一年以上経ってもずっと売れ続けて、すっかり定番になってます。自分の誕生石ということもあって特別な存在ですね。
カンロ飴のようにかわいいシトリンたち
──では、今まで販売してきて、印象に残っているお話などお聞かせください。
よく偶然のできごとが起こるんです。一点ものの作品がほとんどなのですが、うまく、それぞれの持ち主様の元へ奇跡的にハマっていく様子に毎度感動します。ある時は、とあるお客様の声を背中に聞きながら、「その方が身につけるといいな」と思ったジュエリーを思い浮かべて振り返ると、まさにそのとおりのジュエリーを選んで手に持ってた、ということがあって。そしてそのまま購入されました。
──まさに運命的ですね。
そういえば、スギライトという石にもストーリーが。発達障害・自閉症・学習障害の子供達が集団の中にいる時になじみやすくしてくれるっていう効能の石なんですが、そういうお子さんをお持ちのお母さんたちが「スギライトをなぜか選んでしまう」ってよくおっしゃっていたり。そういうときには、やっぱり縁があるんだなって思いますね。ちなみにこの石には、重い病気の人たちや絶望してる人たちに希望を与えてくれるっていう意味合いもあります。
河野さんが身につけているのがスギライト
──ところで、河野さんのお写真がすごく好きなんです!
うれしい! そういう言葉が力になります。その場でパッパッて撮ると、紹介するための言葉も一緒に浮かんだりするんです。
──それにしてもピントが合わない! 私のカメラテクでは魅力を伝えきれない!
いつもそれを追い求めてます。(笑) 写真は難しいですね。
シャンデリアピアスの数々。ピントが本当に合わない
──あと、石を一粒だけ使ったネックレスでチェーンの長さがそれぞれ違うっていう話を読んで衝撃を受けたんですが……!
そうなんですよ~! 常に手を抜いてない感じ、全部。思った以上にこんなに心を込めて作ってるんだと思うと、ますます売る気持ちに気合が入って、大事に売っていこうって思います。でもkusaさんは「一粒なんて誰でも作れるよ。誰が作っても同じものを自分は作りたくない」っていつも言ってて。
──作れない作れない!
私は「kusaさんの選ぶ石って本当に素敵で、私はいつ見てもワクワクするから、やっぱり違うと思うんです」とはお伝えしながらも、「やっぱり誰が作っても一緒って思いながらkusaさんは作ってるのかな」って思っていたときに来たのが、ネックレスのチェーンの長さがそれぞれ違う作品で。(笑)
石のイメージによって、チェーンの長さが違う。(Penseesより)
──そこがデザインですよね。
ネックレスの長さを長くできないかっていうご相談を受けることもあって。チェーンをつけかえれば、物理的に長さを伸ばすことはできるんです。でも、一粒でもチェーンの長さをひとつひとつ変えてることを知っているので、そのことはお客様にもお伝えして、それでも変更するかどうか伺うようにしてます。
──これからの展開を教えてください。
ジュエリーに関しては、一押しアイテムのシャンデリアシリーズなど、特別なオーラもまるごと感じながら選んでいただきたいシリーズもありますので、対面販売の機会を増やしたいです。お店全体に関しては、実は「Pensees」はセレクトショップでジュエリーショップというわけではないので、その他の分野のアイテムもご紹介していきたいです。もう何人かの作家さんにアプローチしているので、ご紹介できる日も近いかもしれません。
私の食べたtempoロールは、あっさりとした甘さでとても美味でした! 今度は濃厚なガトーショコラをいただこうと思います。
左上から時計回りに、tempoロール、抹茶ラテ、ガトーショコラ
この記事を書いたヒト