• 2020/03/22

イギリス出産記 1 −長すぎる道のり−

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皆さまお久しぶりです!Jazzmocaです。

前回の記事から随分経ってしまいました。
実は昨年11月に出産しまして、現在3ヶ月になる娘の世話でてんやわんやの毎日を送っております。

ということで、ここから何回かに分けて「イギリス出産記」をお送りしたいと思います!

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さて、イギリスでの出産のお話をするにあたり、まずイギリスの医療システムについてご説明しましょう。

イギリスの医療はNHS(National Health Service、国営医療サービス)というもので成り立っており、医療費はすべてタダとなっています。
(税金は払う必要があります。私はビザ取得時にNHS代として£500ほど支払いました)

しかし日本のように「耳鼻科」「内科」などのクリニックが街にあるのではなく、何か不調なことがあった場合はまず「GP」とのアポイントメントを取る必要があります。「GP」とは”General Practioner”の略で、日本語では「かかりつけ医」と訳すことが多いです。
GPは内科、外科、小児科、眼科、耳鼻科、産婦人科、皮膚科などすべて受け付け、「体のここが調子悪いんですが」と相談すると、GPが「じゃあこの薬を使ってみて」と処方箋を出したり、深刻な場合は専門の病院へ連絡したりします。

ここで問題がひとつ。GPとのアポイントメントは、すぐに取れるわけではありません。調子の悪い人が皆GPと会わなければいけないので、いつも予約は詰まっており、最短でも予約が取れるのは2週間後だったりするのです…。そのためイギリスでは「風邪ひいたから病院行こう」ということは誰もやりません。風邪程度なら、だいたい2週間後には治っているからです。(ちなみに2週間待てない場合はどうするかというと、111という緊急専門(日本での7009のような番号)の電話へかけたりすることもあります。)

私の妊娠が発覚したときも同じでした。
妊娠検査薬で妊娠が分かったのは4週目ぐらいのときでしたが、産婦人科がないのでまずGPの予約を取らなければいけません。取れたのは予想通り、2週間後。
そして2週間後(この時点で6週目)。日本の産婦人科だったら体重を計り、尿検査をし、超音波を見て…となるところですが、GPとのやりとりはこんな感じでした。

と、なんの検査もせず「グッドニュースか」と聞かれ、「じゃあ受付で助産師から連絡が欲しいことを伝えて」と言われただけで終了しました。

その後受付に伝えに行くと、「助産師から来週の水曜日に電話が行くから」とのこと。なんと助産師さんは週に一度、水曜だけ診療所に来るらしく、次の週の水曜まで待つことになりました。

そして次の週の水曜日に無事電話が来たのですが、

ということで、助産師さんとの面談は9週目にあたる日に決まりました。

9週目と言えば日本では超音波で心音確認ができる頃ですが、私はそれまで超音波どころか尿検査も何も受けずに待つ羽目に…。

9週目の面談の日、「きっと今回も何もせずに終わるに違いない」と薄々感じていましたが、予想通り、生活習慣・身長体重・最終生理日などを聞かれたのみで
「病院から12週目の超音波検査の日程の手紙が行きますから」
と言われて5分で終了。

そう、イギリスで超音波検査は12週目と20週目の二回だけで、専門の病院で行われるので、そこから「この日に来てください」と手紙が来るのを待たなければいけないというのです。
このとき私は「手紙が来なかったらどうすればいいんでしょう」と訊くべきだったのですが、「NHS・医療関係者を疑う」ということをまだ知らなかった私は、ただ純粋に手紙を待つことにしたのでした。それがその後ものすごいストレスになるとは知らずに…

続きます!

この記事を書いたヒト

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