• 2018/11/23

海外の家づくりから学ぶ…庭中心の家づくり、そしてエコロジー

世界の住宅を見てみよう!海外の住宅や建築を紹介するサイトから、日本での家づくりに参考になりそうな記事を翻訳・転載するシリーズ。

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世界各国の住宅建築を見ながら、将来の家づくりに思いを馳せませんか!?

海外の建築紹介サイトから、日本での家づくりのヒントになりそうな記事を読んでみるこのシリーズ。
今回も、https://www.archdaily.com/の中から、ドイツ、フランクフルト南部の都市にある住宅に関する記事を、翻訳してご紹介いたします。
元記事はこちら

以下、翻訳記事


Haus B / one fine day + Ulrike Thies

© ArchDaily / Roland Borgmann
© ArchDaily / Roland Borgmann

以下の文章は建築家によるものである。

住宅建築「Haus B」は、ドイツの都市フランクフルトのアンマイン地区にほど近い、ドライアイヒと言う町にある。この家は1960年代に開発された典型的な郊外住宅地に建てられた。

現代になると、この建物には2つの特性が見られるようになった。

まずは、徐々に増えていった富裕層の美的観念の中に見られる、戦後ドイツの「経済の軌跡」※注1 ともいわれた時代に建てられた、郊外の保守的な新興住宅地としての性質。
そして、1990代以降のエクレクティックスタイル(折衷スタイル)における、自分の家の美学への多元的で個性的なアプローチである。

© ArchDaily / Roland Borgmann
Floor Plans
© ArchDaily

 

配置

設計士は「HausB」の配置設計をするにあたり、クライアントや立地条件そして管理局からのたくさんの要求に、柔軟に答えなくてはならなかった。また、立地の場所を考えつつ風景に溶けこむためにも、技術的な要素が必要だった。北西から南東に伸びるこの建物の庭は、建物の北側にある通りからの騒音を防ぎつつ太陽の光を取りこまなければならなかった。建物が少し変形して見えるのは、周りの家々のかなり低いひさしと合わせるためだ。
例えば、建物の中央の盛り上がりは、周りの建物のひさしの、やや斜めのラインへとつながって、さらに平らで近代的な天井へとつながった。

House of garden (庭主体の家作り)

この建物の南正面には、解決すべき矛盾した問題点がいくつかあった。
まず、この建物の内装だが、本来は、家族がだれかを招いたり一緒に生活したりするような、生活が主体の建物でなければならないのだが、この建物は外側にも重きをおいた設計にしたかった。
玄関前のポーチ、隣接する居間をより広く見せるテラス、マスターベッドルームを完成させるルーフテラス、そして子供部屋の前のルーフガーデン。これらは、家の「ゲシュタルト」※注2 を定義づけると同時に、家と庭のつながりを強くさせた。

Exploded Axonometric
© ArchDaily

 

内装

「Haus B」の内装は、各部屋の性質をうまく融合することが目的だ。
まずは、よくある生活用の家の方式を取り入れた。正面のガラスからまっすぐに広がり、規則的に部屋を格子のように分けたスペースは、色々な用途に使える。よくある部屋の倍ぐらい高い天井桟敷と、そこから二階へと続く広々とした階段は、部屋全体を一望できて、優雅さも兼ね備えたものになった。

© ArchDaily / Roland Borgmann

エコロジー

「Haus B」は、最新のEnEV(ドイツ省エネルギー規制)の必要条件を満たすように考えられ、設備された。冬にはできる限りの太陽エネルギーを取り入れられるよう、南南西に向けて建てられた。夏のあいだは、突き出た屋根と調節可能なキャンバスブラインドで家の中を熱から守ることができた。次に屋根を含めた外壁すべてを、厚さ20センチの耐久性に優れた断熱材で覆った。
窓はすべて最低でも二重ガラスが使われている。屋内の保温やお湯は、備え付けのソーラーパネルによってまかなわれた。

© ArchDaily / Roland Borgmann

※注1 : 「経済の軌跡」:第二次世界大戦後の西ドイツとオーストリアにおける、社会的市場経済に基づくオルド自由主義を採用した経済の、急速な再建と成長を誇張した表現である。この現象を意味するドイツ語表現は1959年に『タイムズ』によって初めて英語圏で使われた。(ウイキペディアより引用)

※注2 : 「ゲシュタルト」:ドイツ語で、形、形態、状態の意。参考「ゲシュタルト心理学」:心理学の一学派。人間の精神を、部分や要素の集合ではなく、全体性や構造に重点を置いて捉える。(ウイキペディアより引用)

訳:坪井実美
編:ふるさとと編集部


この記事は株式会社響建設によって提供されています。

この記事を書いたヒト

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