• 2017/06/23

無農薬の鉄釜茶 高知「香稜苑」

大川村の伝統製法で作られる無農薬の鉄釜茶。 お茶農家「香稜苑」さんへのインタビューと、美味しく珍しいお茶たちをご紹介!

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突然ですが、皆さんはお茶といえば何を思い浮かべるでしょう。
緑茶、番茶、麦茶、ウーロン茶、紅茶などなど……ポピュラーなものを思い浮かべるのではないでしょうか。
(私は普段、無農薬のお番茶の葉っぱをフライパンで炒って、煮出して飲んでいます。)
でも女性はみんなお茶が好き! 香りが強かったり飲みにくいハーブティーもガンガン飲む。
私はそんなイメージを持っています。

例にもれず、私もそれはそれはお茶が好きで、知らないお茶はとりあえずチャレンジしてみるチャレンジャーであります。

そんな私を知ってか知らずか、母に誘われて初めて立ち寄ったお店、それが「香稜苑」のお茶を販売している直販所である「Anfini」。
実はここは唯一高知市内で香稜苑さんのお茶が買える場所で、木・金・土・日のみ開いている知る人ぞ知るお店なのです。

 


ずらっと並んだ鉄釜茶の数々。

 

そして、ここでは緑茶はもちろん、高知ならではの様々な「野草茶」を試飲して購入することができるんです! 飲んだことがないお茶とは、お茶ハンターとしては見逃すわけにはいきません。しかもすべての茶葉が無農薬!

毎日煮だして飲むわけなので、無農薬はめちゃくちゃ重要です。ここ、テストに出ますから覚えておいてください。

ちなみに香稜苑では無農薬の野菜も栽培しており、直販所の「Anfini」で購入することができます。私も購入しましたが、安くて新鮮でおいしい……。通いつめて全部買い占めたくなります。私本気です。

 


この日は、キャベツひと玉60円!

 

香稜苑
高知県にある小さな小さなお茶農家の香稜苑。昔ながらの薪を使い鉄釜でお茶を炒る製法で一風変わった様々なお茶作りをしています。
この製法は高知県大川村で昔から行われてきた製法で、100年以上使われてきた伝統の鉄釜を使い職人が手作業で手間暇かけ丹念にお茶を作っています。
高知県南国市岡豊町笠ノ川480-1
TEL:09015787565

香稜苑サイト
http://kouryouen.com/

直販所 Anfini

■営業日:木・金・土・日 ※6月25日(日)はお休みです
■営業時間:10時~17時
■Tel&Fax:088-855-6108
■住所:高知県高知市南御座17−24
※駐車スペースあり
Anfini サイト
http://kouryouen.com/anfini/

 

というわけで、今回は香稜苑の代表の土田美穂さんにお話を聞き、いろいろなお茶を試飲させてもらいました!

 

笑顔がとっても素敵な店長の土田さん

 

 お茶づくりの原点「香稜茶」

 

──早速ですが、今出してくださったこのお茶は何ですか?

これは「香稜茶」という緑茶です。私が一番最初に作ったお茶で、大川村の玉緑茶というものなんです。祖父がこのお茶を元々作っていて、小さいころからこのお茶を飲んで育ったんですね。それで父が引き継いでこのお茶を作っていて、父が亡くなったあと私が続けてこれを作ろうと思って。それが私のお茶作りの最初です。

 

香稜茶。渋みは少なくさっぱりした飲み心地。

 

──3代にわたって受け継がれてきたんですね。

この玉緑茶の作り方は、これこそ釜炒り茶の原点だと思っています。お茶の葉っぱを摘んで、生の茶葉を釜で炒ってもんで干して、また釜で炒ってもんで干してっていう作り方なんです。丸くなるから玉緑茶といいます。大川村でも、炒るのは機械が主流になってしまって、もう手炒りで作られているところは少ないかもしれませんね。

 

鉄の釜で丁寧に炒る。(香稜苑サイトより)

 

──炒るのはどれくらいの時間がかかるんでしょう

玉緑茶は小さくなるまで、何回も炒らないといけないんです。なので、とんでもなく手間がかかります!

 

香稜苑の真骨頂、鉄釜入りの野草茶

 

──野草茶の製法は「香稜茶」と同じなんでしょうか

野草茶は違いますね。基本的に最後に一回炒るだけです。例えばはぶ茶は生の葉っぱを切ってもんで干す。それが綺麗に乾燥したら保存して最後に炒るんです。他の野草茶も同じですね。

 

──はぶ茶は実はあまり飲んだことがなくて……。

私も実は、自分で作るまで飲んだこともなかったんですよ。(笑) たまたま「はぶ茶を作っている人がいないから、誰か作ってあげないと」っていうお話を耳にして、「じゃあ私が作ってみようか」と。それで話がどんどん進んで、作り方を教えてもらって始めたんです。初めて飲んだときは「結構おいしいな」とは思いましたね。カフェインもないですし、おすすめですよ。

 

野草茶はノンカフェイン!

 

──ほかにカフェインがないお茶を教えてください。

野草茶はないですね。はぶ茶・きしまめ茶・びわ茶・どくだみ茶・桑茶はないです。取り扱っているものでカフェインがあるのは玉緑茶と山茶ですね。山茶は玉緑茶と採れる木は同じなんです。玉緑茶は小さくなるまでもんで炒ってを繰り返すんですが、山茶はその手前でとめているものです。山茶は煮だして飲むと美味しく、玉緑茶は急須で入れると美味しい。

 

──炒る回数によって飲み方にも差があるんですね。

ちなみに、山茶は熟成させたらおいしいとみなさんおっしゃいます。実は、はぶ茶も新茶よりも一年くらい経ったお茶のほうが美味しいと思います。

 

──全部試飲してみたいんですが誰でも試飲できますか?

大丈夫ですよ。販売していないお茶もいくつかあって、飲んでみたいとおっしゃっていただければ試飲は可能です。(笑) 販売はできないんですが、「Anfini」にいらっしゃればちょっと変わったお茶を試飲することができます。先日いらっしゃったお客様は、山桃のお茶を試飲されてとても気に入っていただけて。残念ながら商品化していなかったのでお売りすることはできなかったんですが……。

 

カウンターに並ぶ試飲用のお茶っ葉。見るだけでわくわくします。

 

──飲んでから購入できるのはうれしいですね! めずらしい野草茶も、ぜひ購入できるようにお願いします!(笑)

 

実際に試飲してみました!

 

せっかくなので、いろんなお茶を試飲させていただきました。
今回試飲したお茶は「桑茶」「どくだみ茶」です。
(あとのお茶は購入して自宅ですでに飲んでいました・笑)

 

桑茶


とても香ばしく、煎り番茶のような味わい。桑の葉っぱの香りと味が楽しめました。
とってもいい匂い!(アロマを取り扱う方にも人気のお茶とのこと)
桑茶は時間が経つと黒くなってしまうので、ホットで楽しむのがおすすめ。
桑には糖を排出する効果があります。

 

はぶ茶


はぶ草を使ったお茶。日本では「えびすぐさ」を使ったはぶ茶が多いですが、高知でははぶ草のほうが好まれています。
少し変わった風味がして飲みやすくおいしいです。
ホットでもアイスでも楽しめますが、おすすめは水出しのアイス!
色は薄い黄色。タンニンが入っていないため色が変わらないので、水筒に麦茶代わりに入れて飲むのが香陵苑さんのおすすめ。

 

きしまめ茶


別名「弘法茶」。弘法大師が広めたともいわれている、きしまめのお茶。
豆の香りがなんとも香ばしい、黄金色のお茶です。
高知の人なら一度は飲んだことがあると思われるくらいポピュラーで人気の高い野草茶です。
豆は焦げやすいので、炒るのにテクニックが必要とのこと!

 

どくだみ茶

一般的などくだみ茶と違い、炒ることによってどくだみの嫌なにおいが消えてとても飲みやすお茶です。どくだみ茶を飲んだことのある方なら絶対驚きます。試飲してください。私のイチオシ。後味がすっきりでとっても上品です。高血圧の方が飲むとよいと言われているそうです。

 

びわ茶


ルイボスティーに似ていて後味すっきり。風味豊かで飲みやすいお茶です。
個人的には油ものと相性がよさそうな気がしています。
色がとても美しく、ピンクがかった琥珀色。
もともと実が大好きなびわですが、お茶も大好きになりました。

 

私のおすすめは!

 

夏ははぶ茶の水出し! これ本当に最高です。
水筒にいれても味が変わらないし。
冷蔵庫で寝る前に水にポンしたら、朝には出来上がっています。
ホットならお豆の香りがよいきしまめ茶と、香ばしい桑茶が甲乙つけがたいです。
というか、本当に全部おいしい! ルイボスが好きな私はびわ茶も!
結局全部かよっていう。

高知の人は絶対に試飲に行くべきだと思います。

ちなみに、県外発送もしてくれます。県外の方もぜひ高知の野草茶を一度飲んでみていただけたら!と思います。
(とても親切なので、お電話やサイトのメールフォームからお問い合わせしてみるとよいかと思います)

 

お気に入りの水出しはぶ茶! 手軽でおいしい夏の味方です。

 

直販所「Anfini」の場所はこちらです

 

 

この記事を書いたヒト

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