高知市南はりまや町に「宮本屋」というラーメン屋さんがあります。
魚介の出汁が香り醤油色の濃い和風スープに、細ちぢれ麺が絡むとても美味しいラーメンです。
ご飯が無料で付けられる(しかもランチタイムだけとかではなく、終日!)・・・これがとっても嬉しいサービス!味濃い目のラーメンとご飯がよく合い、思わずスープも最後まで飲み干してしまいます。
さてこの宮本屋の店主さん、東京の「永福町大勝軒」というところでラーメン修行されたそうです。
東京の「永福町大勝軒」とはどのようなラーメン屋さんなのでしょうか?
「宮本屋」さんの店内掲示文には「ラーメン一杯でずぅっと行列、一日千食売るすんごい店やった」と書かれています。
えっ、一日千食??!!
実はこの「永福町大勝軒」、東京を代表するような超・有名店なのです。
どうですか?このビジュアル、先ほどの「宮本屋」さんのラーメンにそっくりですね!
銀色のトレーに乗っていること、見たことないような大ぶりのレンゲが付いていることがまず、ひと目でわかる共通点。ラーメン自体も、醤油色濃いスープの中に細ちぢれ麺が漂う、そっくり同じ見た目です。
味もよく似ていて、魚介出汁(煮干)が効いて醤油がふんだんに香る、「和風」とか「日本的ラーメン」と言えそうなもの。若干の違いといえば、「宮本屋」さんの方が煮干以外(鰹など)の風味が強く、味も塩っぱめに感じたことぐらいでしょうか。
この「永福町大勝軒」さん、その美味しさもさることながら、味以外の点でもたくさんの伝説をお持ちなのです。
伝説といっても本当にたくさんあるので、その中から、私が気になったものだけピックアップします。もっとよく知りたい方は公式サイトの「店主挨拶」や「永福町大勝軒のこだわり」など、読んでみてください。
公式情報には店内飲食とお土産用を合わせて、一日800杯売ると書かれています。これは平均値らしいので、「宮本屋」さんに書かれていたように一日千食売れた日もあったでしょうね。
確かに、1955年創業の老舗にもかかわらず、今だに平日でも行列ができるほどの人気ぶり。いやはや、すごい話です。
基本メニューである中華麺が¥1,130という高価格!(※2018年10月時点)
ラーメン業界には「1,000円の壁」という言葉が存在します。「庶民食であるラーメンは1,000円を超えると売れなくなる」という意味ですが、そのジンクスをあっさりと破ったのです。
ですがこの高価格も納得の、ちゃんとした理由があります。
ラーメンにはたっぷりと原価をかけ、食器に至るまでこだわり、麺二玉分というボリュームがあり・・・そして何より接客がすごい!どんなに満席状態でも、お水を飲み干すとすぐさま継ぎ足しに来てくれるほどの気配り。
店内は清潔に保たれていて、ラーメン屋特有の油汚れは全くありません。一度卓上を拭いたふきんは使いまわしせず、洗濯に出すという徹底ぶりなのだそうです。
従業員採用は念入りに行なわれ、採用した後も、厳しい教育がなされているそうです。
それは「客席から見て「この人が作っているなら安心」という身のこなしになるまで、足の構え、腰の構えから徹底的に教える」というほどのもの。
しかしこれだけしっかりと修行を積ませる分、その待遇も良く、なんと店頭の従業員募集には初任給600万と書かれています。5年独立制で、のれん分けしてもらえるという制度もしっかりしています。
ラーメン屋としては破格の待遇!こんなところも、超一流店たるゆえんなのでしょう。
「宮本屋」店主さんも、このお店で厳しい修行を積んで、ラーメンの腕を磨かれたのですね。
↑ こちらは、多くの常連さんの食べ方だという「生玉子付」
生玉子に麺を入れすき焼きつけ麺風にして食べたり、最後まで熱々のスープを玉子に注いでゴクゴク飲んだり、色々な楽しみ方ができます。
高知の「宮本屋」ファンの皆さんも、東京に行った際はぜひ、この「永福町大勝軒」でも食べてみてください!
公式サイトのwebショップから、お土産ラーメンを注文することもできます。
この記事を書いたヒト
あちこちのラーメンを食べ歩き「ラーメンデータベース」というサイトにレビュー掲載しています。
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