この記事は、ハンターハンターをはじめとした漫画の考察やコスプレなどで大人気のブログ「私の名前はジロギン。」を運営しているジロギンさんより寄稿して頂きました。
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こんにちは、ジロギンです。
『アンパンマン』には食材や料理をモチーフにしたキャラクターがたくさん登場しますよね。
そのようなキャラクターはだいたい「食材or料理名+マン」という名前で、顔や体の一部が食材、料理化しています。
主人公のアンパンマンがまさにそうですよね。
ただ、何事も例外はあるあります。「食材or料理名+マン」の名前を持ちながら、見た目からは全然わからないキャラクターがいるのです。
そのようなキャラクターとして、今回私が注目したのが「ハヤシライスマン」。このハヤシライスマンが「ハヤシライス好きなただのおじさん」にしか見えないのです。
そんな「ハヤシライスマン」について紹介していきます。
まずはハヤシライスマンがどんなキャラクターなのかご覧ください。
おじさんですね。どこからどう見てもただのおじさんです。というか完全に人間ですよね。
しかし、アンパンマンワールドに人間はいません。みんな妖精です。ですのでハヤシライスマンも妖精、おじさんのような妖精です。
ジャムおじさんと同じ「おじさんタイプの妖精」でしょう。
ハヤシライスマンの見た目からは、ハヤシライスを感じ取れません。
強いて言うならば、ハヤシライスを食べるものと思われるスプーンを持っている点と、そでに書いてあるハヤシライスの「ハ」と思われる文字くらいでしょうか。
「食材or料理名+マン」の名前を持ちながら、見た目にほとんど反映されていないハヤシライスマンの異例さがよくわかるかと思います。
ハヤシライスマンはあらゆる土地を歩き回ってるようです。その目的は「ハヤシライスを広めること」。ハヤシライスの認知度アップを目論むおじさんってことですね。
おそらくですが、ハヤシライスマンが広めずとも、すでにハヤシライスの知名度って全国区だと思うんです。それはアンパンマンワールドも同じではないかと。
今更ハヤシライスを紹介するおじさんの力を借りなくとも、ハヤシライス側には何の問題もない気がします。
そしてハヤシライスを広めることで、このおじさんにどんなメリットがあるのかも不明です。
ハヤシライス協会的なところからお金でももらっているんでしょうか・・・?
でもアンパンマンワールドにはお金という概念はないですし・・・
最高に美味しいハヤシライスを作る材料を探すために旅をしているなどの理由ならばわかるのですが・・・
ハヤシライスマンは「ハヤシライスを作ること」は目的ではないようですし、本職も料理人ではりません。
ハヤシライスマンの得意なことは「落語」です。面白いお話をして、みんなを笑わせてくれます。
ハヤシライスマンの落語センスは抜群のようで、戦闘中のバイキンマンですら笑ってしまうほど(そのスキにハヤシライスをすくうお玉でぶん殴ってきます)。ただのおじさんではなく、面白い(接近戦もできる)おじさんなのです。
・・・ハヤシライスと無関係の人なの!?
と思ってしまいますよね。私もそうでした。
でもハヤシライスマンは、お囃子(おハヤシ)とともに登場し、声は本物の落語家である林家正蔵さん(ハヤシや)が担当してるんですよ。
これでお分かりかと思います。どれもハヤシライスと何の関係もありません。
このままだと、ハヤシライスマンは「ハヤシライスが好きな落語家」でしかありません。個性豊かなキャラクターばかりが住むアンパンマンワールドにおいて、あまりにも目立ちません。
もちろんハヤシライスマンは、ハヤシライスをみんなに提供してくれます。かぶっている帽子の中にハヤシライスが入っているのです。
・・・おじさんがずっとかぶり続けて蒸しているであろう帽子の中に入っているハヤシライスを食べさせるというのは、なかなか受け入れ難いと思います。でも仕方がないのです。
他にハヤシライスをしまっておける場所がどこにあるでしょうか。見た目は普通のおじさんに過ぎないハヤシライスマンは、どうやってハヤシライスを持ち歩けばいいのでしょうか?
帽子の中に入れるしかありませんよね。
首に風呂敷のようなものを巻いていますが、やっぱり風呂敷にハヤシライスを入れて運ぶのは難しいと思います。
風呂敷の中には歯ブラシとか、着替えとか、長旅に欠かせない生活用品が入っているんじゃないでしょうかね。
いくら落語が得意で話し上手なハヤシライスマンといえど、「ハヤシライスは美味しいよ」と言葉で伝えるだけでは、本当の美味しさをわかってもらえません。
ハヤシライスを食べてもらい、真の美味しさを知ってもらうためにも、帽子の中に入れて持ち運ばなければならないのです。
アンパンマンワールドには、カレーに関するキャラが多数います。代表的なキャラと言えば、アンパンマンの仲間でもある「カレーパンマン」ですよね。
カレーパンマンのモチーフは「カレーパン」であり、普通のカレーではありません。でもカレーパンマンがみんなに振る舞うのはカレーです。
カレーパンマンがカレーを提供してしまう以上、カレーをモチーフとするキャラは他の特徴を持たなければ個性を失ってしまうでしょう。
準レギュラークラスに当たるカレーパンマン以上のカレーキャラになるには、相当な工夫が必要です。私たちの目に見えない裏側で、きびしい争奪戦が繰り広げられていると思われます。
ハヤシライスマンはハヤシライスを取り扱うおじさんなので、カレーキャラとはやや差別化できていると思います。
しかし、カレーとハヤシライスは仲間みたいなものですから、「ただハヤシライスを提供するおじさん」キャラでは、カレーキャラとして目立てません。
それもあってハヤシライスマンは「落語が得意」というカレー以外の特徴を身につけたのでしょうが・・・ハヤシライスから遠ざかり過ぎてしまった気もします。
すでに全国区の知名度を誇り、子供から大人まで人気のハヤシライス。それほど有名なハヤシライスをハヤシライスマンが広める必要はないかもしれません。
でも世の中には、自分が食べたラーメンやパンなどをブログで紹介する「ブロガー」と呼ばれる人たちがいます。ラーメンもパンも、どちらも有名な料理です。でも改めて紹介することで、より興味を持ってもらおうと考えて、ブログを使って発信しています。
ハヤシライスマンの行動目的も、ブロガーと同じかもしれません。すでに有名なハヤシライスの奥深さをたくさんの人たちに知って欲しいんでしょうね。
アンパンマンワールドにブログがあったら、ハヤシライスマンは熱心な「ハヤシライスブロガー」になっていたかもしれません。
・・・ただ、ラーメンやパンってたくさん種類があるからブログで紹介してもネタに困らないんですよね。その点、ハヤシライスはバリエーションが少ないと思うので、ハヤシライスマンはかなりネタに困りそうです。
それでもハヤシライスに一点張りするハヤシライスマン。ぜひアニメで登場した際は「ただのハヤシライス大好きおじさんじゃないか!」なんて言わないであげてください。
この記事はハンターハンターをはじめとした漫画の考察や、コスプレなどで大人気のブログ「私の名前はジロギン。」を運営しているジロギンさんより寄稿して頂きました。
寄稿者:ジロギン
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